閉塞感に満ちたまま迎えた21世紀。この時代に取り戻さなければならないのは、人と人との絆ではないでしょうか。その絆が一番深いのは、やはり家族だと信じます。
家族の絆とは、何から生まれるものでしょうか?同じ家に住んでいる事でしょうか、お金によって養い養われることでしょうか、血がつながっていることでしょうか。違います。しあわせをお互いに感じてもらおうとする心のやり取りから生まれるものです。一つの目標に皆が向かい、こころ一つになる瞬間を共有した時、それが忘れ得ない出来事であれば、人々は一つの「家族」になれると確信します。二人の家族もいます。一人ぼっちの人もいます。十人の大家族もあるでしょう。しかし、私たちが目指すのは、何万人もの人々が「家族」になることです。
どうすれば、「地球の大家族化」を実現できるのか、我々は考えました。かつて、日本中の人々がこころを一つにして取り組んだ宗谷の南極観測プロジェクトのように。その一つの答えが、この「F(エフ)」事業であります。新湊西埋立地の広大な荒地に、多くの人々が汗を流し、その地が花で覆われる日を夢見て、こころを一つにし、時間を共有する、そして人々のこころには、絆というすばらしいものが残る。「F」には、いろいろな意味が込められております。Flower(花)、Future(未来)、Fly(飛ぶ)、Faith(信念、信頼)等の頭文字を象徴した「F」ではありますが、一番表したい文字、それは『Family』すなわち家族であります。
今回の「F(エフ)」事業は、まさに「関わるすべてのひと」がまちの創造を実感し、感動し、響感(communitywave)を生み出すものだと確信しております。ただ、「関わるすべての人」を対象にするには、多くの力ある方々と共に協力しなければ成し遂げられないことも事実であります。
何卒、今事業の趣旨に賛同いただき、それを成功へと導いていただきたいと切にお願いする次第であります。そして、その先には、明るい豊かな新湊地域が必ず待っていることを宣言します。
発起人代表 江守 淳一
はじめに